1つ任務を終え今日は此処で泊まろうと立ち寄った小さな町でまさかのアクマの大群に鉢合わせした。
混乱の中でみんなバラバラになってしまい今俺は周辺のアクマを破壊して他に気配が無いのを確認したところでそのまま仰向けに地面に転がった。

「……しんど。」

ちょっと厄介な任務と言うことでブックマンのジジイと俺、アレンとリナリーの四人で向かったのだが、コムイが厄介だと言うだけあり少々手こずった。
みんな重傷では無いにしろそこそこ怪我をしていたし、数時間前に任務を終えたばかりでへとへとだった。
其処にこんな予想外の襲撃。

(これ、アレン居なかったらマジやばかったさ……)

(アレンとリナリーダイジョブかな…早く合流しねーと……)


カツンと頭上で足音を聞いた。

(……ああ、チクショー。)

足音だけで誰だかわかってしまった自分が嫌になる。
変な意味はないだってほら俺一度見聞きしたこと忘れねーしだからだって。

「よお。」

「こんなトコで何やってんさおっさん。」

「おっさんて…!」

本来ならこんな悠長に会話なんてしている相手ではないのだが、特に殺気が感じられなかったので地面に転がったまま歩み寄ってきた男、ティキ・ミックを見上げる。

戦う気があるか無いかを感じ取れるくらいには、こうして顔を合わせている。

「…これ、アンタの差し金?」

「まあ…、そうだな。」

「じゃアレか。この任務も仕組まれてたわけだ。」

任務先に指定された場所の周辺に町という町は此処しかない。
任務前か後に必ず立ち寄ると踏んだのだろう。
ティキは俺の頭の上でしゃがみこみ頭をわしゃわしゃ撫でながら気の抜けるような笑みを浮かべているムカツク。

「で、俺を殺さないの。」

「ん?いやー今回はそーゆんじゃないんだよね。」

じゃあ何なんだよ…と、一応臨戦モードになられても困るので起き上がり少し距離をとる。

「今なーブックマンの所にロードが行ってて」

「なっ…!?」

その言葉に心臓が跳ね上がる。まさか…。
明らかに顔色を変えた俺を見てティキが笑い出す。

「まあまあ、慌てんなよ。ちょっとね、交渉中。お前とブックマンは殺れとは言われてないよ。」

「………話し合いには向かない人選じゃね?」

じり、と距離を取り周りの物音に耳を傾ける、アレンとリナリーが心配だ。
ジジイだってコイツの言うこと信じられねーけどブックマンという立場上今の瞬間二人よりは殺される確率は低いように思う。

「俺はブックマンが話に応じてくれなかったときの強行手段係だな。」

全く世間話をするように気軽に次から次へと物騒な話をしてくれる。

「……俺がジジイの弱味ってか。冗談じゃ無ねぇさ。」


「ラビっ!!」

その時建物の影からアレンとユウが飛び出してきた。ティキに向かって一気に突っ込んでいく。
ティキは顔色も変えず二人の攻撃をかわし大きく後ろへ跳んだ。
着地した先にはロードの姿が。

「っジジイは…!?」

「大丈夫だよ。神田達が来てくれて、今マリと一緒にブックマンもこっちに向かってる。」

リナリーが俺の隣に着地してにこっと笑うと直ぐにノアの二人に向かい険しい表情になる。

「あーらら。交渉失敗?」

「こんなにうじゃうじゃ増えたらお話しもできないしねぇ〜。」

少しも焦る様子もなく会話する二人。
ユウがすかさず間合いを詰めようとするが大量に現れたティーズによって視界を遮られた隙にロードは扉を召喚した。

「まったねぇ〜アレン♪」

「また近いうちに来るから寂しがるなよ〜。」

其々捨て台詞を吐いて扉の中へ消えていった。
リナリーと俺はその場に座り込んで同時に息を付いた。

「あはは、疲れちゃったね…。」

「全くだ。んな簡単に引き上げる用事なら出てくんなよなー…。」
追い付いてきたマリが駆け寄ってきた。
その後ろで険しい顔のジジイと目が合う。
重たい溜息付いて立ち上がりジジイのもとへ向かう。

(はあー……何か厄介な話になったぽいなあ…。)




---------------
2012/4/4日記
終わっちゃう。
まず、10代主力選手エクソシストをまとめて同じ任務に出すこと無いんじゃなかろうか?
これ、どこに話を持っていこうとしてたのか全く思い出せない……。
いや、多分当時ブックマンがノア側に付いたら…とかアレンがノアだったら、ラビがノアだったらとか妄想してたから多分、そんな方向だった気がするけど…。
結局14番目はアレンだったしね。

えと、深幸の脳内灰男は基本ティキラビ、神リナ、ロードアレン、ロード←デビットとなっております……。
…ラビ、ごめんな……。
妄想してて楽しいのはロードとデビットです可愛いノア可愛い。